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ayateck local kombu

ローカルから生まれた面白いもの、美味しいもの、素敵なものなど、独自の文化をお届けしていくブログ。

冬の酒田滞在記。食と景色と人々と。(2016-2017 年末年始編)

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私の故郷は、山形県酒田市日本海側、つまり日本の西海岸に位置する庄内地方にある港町で、私は高校卒業までの18年間を過ごした。住んでいた頃は、冬の寒さや風の強さが厳しく、遊ぶ場所もあまり無いその環境が嫌で嫌で仕方なかった。早くこんな街は出たいと思っていたし、東京への憧れは日に日に大きくなっていった。そして、大学進学とともに念願の東京に出てきて、早18年。酒田で過ごした年月と、東京で過ごした年月がちょうど同じになった。その東京での日々の中で、夏休みやGW、年末年始など、折々のタイミングで酒田に帰省するたびに、住んでいた頃は分からなかった故郷の魅力に気づくようになった。

その魅力とは、大きく分けて以下の3つである。

(1) 食べ物の美味しさ
(2) 景色や自然の美しさ
(3) 人々や言葉のカラッとしつつ温かい空気感

ここにこれから記すのは、2016年の年末から2017年の年始にかけての酒田帰省(※酒田の人はそれを「帰酒」【きしゅ】 と呼ぶ)における滞在の様子であるが、上記のような酒田の魅力の一端を感じていただけたら幸いである。

いつもの帰省では、東京〜新潟まで上越新幹線、新潟〜酒田まで特急いなほという交通手段を使用することが多い。それは、新潟経由だと、特急いなほの車窓から日本海を眺めながら帰省できるからである。しかし、冬の時期の特急いなほは、強風で遅れたり止まったりすることが割りと起こりやすいため、ここ数年は避けるようにしている。

今回は、東京〜仙台まで東北新幹線、仙台〜酒田までを高速バスという交通手段を使用した。12月29日という帰省ラッシュのピークにあたる日に帰ったため、東京駅は非常にごった返していた。

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新幹線の車内では、こんな気になるものたちも。

ちなみに「本間ゴルフ」は、江戸時代に大富豪として一世を風靡した、酒田の本間家の末裔である創業者が設立し、工場が酒田にあるゴルフクラブの老舗メーカーである。2005年に経営破綻し、創業者の息子が酒田工場に放火する事件を起こしたりというすったもんだの末、現在では中国系の会社の傘下にあり、会長も中国人。最近では、就任前のトランプ次期大統領に安倍首相がプレゼントしたゴルフクラブのメーカーとしても有名となっている。

本間ゴルフ - Wikipedia

さて、そんなこんなで酒田の実家に到着。実家には、犬と猫がいる。

こちらが、猫の「チー子」(本名:ちょこぶりっこ)。テレビの前に座るのが趣味(?)である。

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そして、コーギー犬の「マロ」(本名:阿部仲麻呂)。短い足がチャームポイント。

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初日の夜は、日本西海岸計画のウィンターパーティー大忘年会へ。ホテルリッチ&ガーデン酒田 LANDMARKにて開催され、多くの方々が集った。

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日本西海岸計画とは、山形県庄内地方が属する“日本海側“を日本の“西海岸”とし「起業するなら日本の西海岸、日本版シリコンビーチ」と国内外の起業家が訪れてくるような文化・環境作りのコミュニティである。

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テキーラで数え切れないぐらいの乾杯が繰り広げられ、盛り上がりにも拍車がかかる。

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ビンゴ大会では、私はカップヌードル20個セットをゲット。山形県鶴岡市にあるウェブサイト運営・制作会社である株式会社いまじんさんのご提供である。カップラーメン好きにはたまらない景品。嬉しすぎる。

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ということで、初日の夜は楽しく更けていった。その他、パーティーの写真は日本西海岸計画のFacebookアルバムをご参照あれ。

実家に帰ったらテーブルに置いてあった、酒田の広報誌「私の街 さかた」。

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日本西海岸計画の首謀者・池田友喜さんのインタビューも載っていた。

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そして夜が明けて酒田滞在2日目、12月30日の朝。夜の間に雪が積もっていた。

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酒田の実家では恒例の「餅丸め」が行われた。まずは、餅つき機で餅をつく。

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使用したのは、酒田市発祥の幻の餅米「女鶴」。明治時代には皇室に献上されたという伝説の餅米である。

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その女鶴の餅米で作った餅を、餅つき機からテーブルに運ぶ際の顛末がこちら。


餅つき機から餅をテーブルに運ぶ際の顛末。山形県酒田市の実家にて。

そんなこんなではあったが、両親と、私と妻の4人で餅丸めは進む。

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以下が完成図。

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上の方に2列あるのが、A型の父が丸めた餅。真ん中から下は、我々O型夫婦の丸めた餅。

これを、納豆餅にして食べる。美味い。

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「肉餅」という、豚肉や厚揚げ、こんにゃくや餅を入れた、昆布だしでしょうゆ味の汁物としても食べる。美味い。

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ちなみに、東日本では角餅がスタンダードであるが、山形県庄内地方は東北では唯一、丸餅文化なのである。江戸時代に西廻り航路の起点だった港町・酒田に、京都や大阪などの西日本の食文化が入ってきた影響であると言われている。

酒田滞在3日目、12月31日。酒田ラーメン「花鳥風月」へ。

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30分待ちの行列であった。メニューはこんな感じ。

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店内にてテーブルに座ると、「濃縮ジャスミン茶」が鎮座しておった。

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水に入れて薄めて飲むという斬新なジャスミン茶であった。

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そして、いよいよ「花鳥風月ラーメン」を食す。

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海老と肉のワンタンも入って、酒田らしい綺麗な醤油味のラーメン。一つひとつの具も丁寧に作られている感じがして、全てが美味かった。

その後、酒田市砂越にあるセレクトショップ&カフェ「FUN★K」へ。

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「FUN★K」の店内は、1階がセレクトショップになっており、2階がカフェスペース。素敵空間になっている。

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エチオピアの豆のコーヒー。美味しかった!

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その後、酒田市生石にある大森山の展望台へ。

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展望台から見える景色がこれ。

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中学校時代に、陸上部の練習で中学校からジョギングで来ることもあった。庄内平野を一望できるここは私の大切な原風景でもある。

実家に帰宅すると、山形と秋田の県境に位置する鳥海山が、夕焼け色に染まっていた。

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鳥海山の後ろが赤く染まる、珍しい景色。

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実家近くから見える美しい夕焼け。

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冬は風が強いので、このような防風策が道のいたるところで見られる。

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そして今夜は大晦日ということで、納豆汁。と、チー子。

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すき焼きも。納豆汁は、山形の郷土料理で、納豆や豆腐、山菜などを入れた汁物。寒い時期に食べるとあったまるし、本当に美味しい。

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夜は、2015年末に閉店した、東北唯一のグランドキャバレーだった「白ばら」で開催の大感謝望年会イベントへ。これが白ばらの外観。

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現在は閉店している「白ばら」の看板が久しぶりに灯った。

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白ばらの内部。ステージはこんな感じ。素敵なライブが繰り広げられた。

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その後、白ばらから帰る途中、酒田の文化センター前にある、一般のお宅のライトアップ。冬になると毎年このようにライトが灯るそうで、年々きらびやかさを増しているらしい。

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実家に帰ると、猫・チー子が、祖父の仏前の水を美味しそうに飲んでいた。

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実家の年越しそば。んめけー(美味しかったー)。

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そして年が明けて2017年元日。お雑煮や大根漬け(でごづげ)、ぜんまいなど。

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我が家のお雑煮は精進料理風で、肉物は入っておらず、だしも昆布のみ。シンプルながらも、美味しい味である。

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ということで、冬の酒田滞在記(2016-2017 年末年始編)はこれをもって終了。今回の滞在では、風がそこまで強くなく、雪も多くなく、とても静かな年末年始であった。だが、本来の酒田の冬は、こんなものではない。暴風雪警報が連日出ての地吹雪や、雪がしんしんと積もる際には毎日の雪かきなど、なかなかに過酷であるのが実情だ。初めて酒田に訪れる方は、冬以外の季節にいらしていただくことをぜひオススメしたい。

食と景色と人々と。この酒田の3つの魅力が少しでも伝わったならば幸いであるが、「人々や言葉のカラッとしつつ温かい空気感」の部分に関しては紹介しきれなかったので、以下の動画もご紹介。

酒田市ロケで、実家でも撮影した庄内弁ドラマ「んめちゃ!」。上々颱風ヴォーカルで酒田出身の歌手・白崎映美さんが友情出演しており、第1話・第2話の再生数合計は約10万回になっている。


【庄内弁ドラマ】んめちゃ! 第1話「おら、庄内弁がわからねえ!」(ロケ地:山形県酒田市など)


【庄内弁ドラマ】んめちゃ! 第2話「おら、酒田でアクションすっぞ!」(ロケ地:山形県酒田市など)

皆さんは、日本文化を海外に紹介する動画チャンネル「Abroad in Japan」を運営して総再生数2000万回以上を誇る世界有数のYouTuber、クリス・ブロードさんをご存知だろうか。2012年にイギリスから来日し、酒田光陵高校のALTとして酒田に3年間在住したロンドン郊外出身の方である。そのクリスさんが、酒田に戻ってきた際の動画。


イギリス人が3年間住んだ山形の町に戻る

ぜひ、動画の設定で日本語の字幕をオンにしてご覧あれ。日本西海岸計画の池田友喜さんや佐藤優人くんも動画に出演し、酒田の移住体験ゲストハウス「ショウナイベース」を紹介している。海外の人の目線で見た酒田の魅力というのも、面白いものですのー。

ということで、また酒田に帰省した際に、他の季節の滞在記も記してみたいと思うのでお楽しみに。

せば、まず。(では、また。)